「あれ、良いもの持ってる」
「えへへ」
贈り物でもらったんだよね、と母。
「誰にもらったの?」
お父さんじゃないだろう、と思ったら、
「お父さん」
「ごめん」
「どうして謝るの?」
心の声がね。
「扇子は京都のお店で買ったのよ?」
「え?」
京都?
詳しく訊くと、旅行ではなく、
ネットでお父さんが調べたらしく。
サプライズにしたかったから、どうしてもネットでこそこそと調べたらしい。
会社の休憩時間を活用して、友達等々にも聞いて回ったらしい。
えらい努力してるな、お父さん。
でも扇子で京都って良い線いってるよね、
と言うと、「うん、これは結婚記念のお祝いとしてはいいわね」
あ。そうか。
結婚記念か。
扇子と京都は母のルーツでもあるんですね。
と、言うのも、祖母が踊りの先生で、京都で教室をしているんです。
それで母も京都にもともといたので、今回の贈り物は嬉しかったとか。
父に「よくあれ見つけたね」と一人の時に尋ねると、
「何が?」と聞き返され、「贈り物。扇子、京都の」
と言うと、「あ、あー…」と。
「ん?」
「母さんには内緒な」
と言われて、
「扇子の京都ショップといえばココ」という携帯メールを拝見。
アドレス…え?おばあちゃん?www
「え、これ」
「そら趣味合うよな」
僕じゃ無理だ、と父。
そうだったのかw